アップル・マーマレード










目の前で私を気遣いつつも、
誰か他の女の子の事を思うイズミ。



・・・




「・・大丈夫!」


私はイズミに何も悟られないように、笑顔を張り付けた。


いつも通りの、元気な私の笑顔。



「そうか?」

イズミは少し笑って返した。




少女漫画の中で、
主人公が「あの子が幸せなら自分も幸せ」と言っていた。


私は心の中でそれを強く思い浮かべた。



『欲しいなら、奪ってでも手に入れればいいのに』。



それを読んだ時、私は他人事みたいにそう感じたのだ



実際そんな事、実行出来るはずがない。