アップル・マーマレード











「何で、朝からそんな元気なんだよ・・」


玄関でスニーカーを履き終えたイズミが私を待っていた。


「いいじゃん、元気に越したこと無し!」


私はローファーを履いて、勢い良く立ち上がった。




「あ、イズミ寝癖ついてる」


「んー?・・別にいいよ」


眠そうに背中を丸めながら、
玄関を開けるイズミに手を伸ばした。



「そんな姿見たら、後輩に笑われるよ」



私は笑って、カバンから寝癖直しを出した。



「・・・・、
 お前のカバンって何入ってんだよ・・」



イズミが呆れ気味に、そう言った。



私は聞こえない振りして、
手早くそれでイズミの寝癖を直す。


手に当たる、決して柔らかくは無いけど、
弾力のある髪先が指に触れた。



「・・よし!」


「ん、サンキュな」



鼻で息をして満足していると、
イズミがそう言って私の頭をポンポンと撫でた。