アップル・マーマレード










私は毎朝、毎夕、幼い頃からずっとイズミだけを見てきた。



完ぺきなところも、不完全なところも全部。


でも、それでも、私は変わらずイズミが好きだった。




・・・




「行くぞ、大和」


「あ、うん」



いつのまに朝食を食べ終わったのか、
ブランドのロゴが入ったスポーツバックを肩に掛けたイズミが言った。



私も重くて硬いカバンを肩に掛け、おばさんに振り返った。




「いってきます!」


「いってらっしゃい、気を付けるのよ?」



「はーい!」



私は元気よく手を上げ、イズミの後を追った。