ハグフレンド




その言葉に、なにも返せなかった。

最初からあたしは、夏樹くんに嘘をついていた。





ハグフレンド。




それ以上の気持ちを、あたしは2年も前からいだいていたのに。





「ばいばい」





短く言って、あたしは夏樹くんの腕を振り払った。


男のひとの腕だった。




泣きたかった。


すごくすごく、泣きたかった。





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