「じゃあ、六限終わったら正門でいい?」 「りょうかい」 あのひとがいて、世界は正常に回っていたはずだった。 いなくなった今でさえ、時間は止まったりしないのが妙な違和感を誘っている。 夏樹くん。 あたしはこれから、 あの日々をどうしたらいい? 確かに友達だった関係が いきなり変化した。 それは、高2の3月、 クラスマッチの試合の直後のことだった。 ****