ハグフレンド



「こくるわけないじゃん」


「なんで?」


夏樹くんは、何秒か沈黙したあとに、言った。




「世界はひとつだけど、重なることはないから、だから」


そこで一回切る。


「だから僕は、もう二度と日和ちゃんには会えないから」



夏樹くんがひとことずつ噛み締めるようにいった言葉に、痛みを感じた。

夏樹くんの考え方はとても綺麗で、あたしはそれが好きだった。




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