知らない人。
知らない場所。

そんな中私は高校に入学した。

まぁ、要するに私は馬鹿で志望校に
落ちたわけで…。
隣の県の高校に来たわけで。

中学生のころの私はここの高校の
ことなんて考えてもいなくて、
全くの無知だった。

噂によるとヤンキー校なんてことも。

勿論、知らない高校だから
友達もいないわけで。

「…本当にここでやっていけるの…?」

高校初日からわくわく感なんて
全くもってなかった。

…そして、私。
人見知り!!!!

あー。もう死にたい。

友達がまず、できるかな?
話しかけられないよ。

「ねぇ!」
「はっ、はい!」

急に話しかけて来たのは、私の
出席番号が一つ前の女の子だった。

「私、高杉 彩乃(たかすぎ あやの)っていうの!」
「私は津野矢 悠(つやの はる)っ」

彩乃は優しい笑顔で話しかけてくれた。

「悠って呼んでいい?」
「も、も、もちろん!!」
「私のことは彩乃でいいから!」
「わ、わかった!よろしく!彩乃!」
「よろしくね!」

し、自然!!!
友達ができた。

悠はホッと胸をなでおろし、入学式を
終えた。