午前3時、先生のカオ。









「分かってます……」


 そう言いながら、まだ涙で濡れている瞳で思い切り睨んでやった。


 玲汰先生はそんなあたしに、もっと酷い言葉を降り掛ける。

「鍵を渡す条件な、俺に……」


 そこまで言ってほんの少し間を空けた後、

「寄るな、来るな、近づくな………分かった?」


「最低だ……」



 ここまで言われると、この鍵を返してしまいたくなる。



 玲汰先生に寄らない、近づかない。そんなのこの家に来る限り無理に決まっているだろう。

 というか、合鍵渡したのに「来るな」はないだろう。



 きっと玲汰先生は、家にあたしが通っていてもいいけど、あたしと玲汰先生の関係が変わることはないと言いたいんだろう。


 つまりあの三つの条件は、心の方なんだろう。


 ……いや、それにしても酷いでしょ。




「もう、寝てきます……」


 玲汰先生の心の冷たさに失望したあたしは、疲れ切ってしまってふら~っと立ち上がった。




「あっ、毛布だけちょうだい。寝室の入り口に置いてあると思うから」


 玲汰先生は、そう言いながらまた、キッチンの方へ消えて行ってしまった。



 あたしは玲汰先生が言った通り、寝室の入り口にぐちゃっと置かれている毛布を手に取ると、それをソファの上に置いて寝室に入って行った。