午前3時、先生のカオ。







「っ!?」




 あたしはもう、驚くしかなかった。


 あたしを呆れた様に見つめる先生が放った言葉が、あたしの頭をグルグルと廻っていた。




「俺はな、着替えてる間にいつものキャラを作るんだよ。なのにお前は……なんで邪魔すんのかな?」


 先生はあたしを強く睨んだ。


 あたしはなにも悪くないのに、つい焦ってしまう。



「だ、だって!先生、なにも言わなかったじゃんか!!」


「言ったよ、さっき。思い出せよ」


「は?……えっと」



 あたしはゆっくりと記憶を辿る。


 いつだ?

 うーん……。


『俺、キャラ作りは準備から始めるタイプだから』


 ふと、先生が着替えるために寝室に入る前に言った言葉を思い出した。

 ああ、言ったな。なんて簡単に納得……できるはずがなく、あたしは、


「あんなの分かるわけないし!」


「あー、もう面倒くせぇ。あーあ、学校行く気失せた。お前のせいで」



 嫌味ったらしく先生はそう言って、スーツの上着を脱いだ。

 そして、怠そうにネクタイを緩めながらソファに座り込む。