ー-いつも、カッコよくて優しい。

 ー-みんなの憧れ、人気者。





  でも………




「必要最低限のことしか喋らないから」


「馬鹿の世話はしたくないんだ」


「寄るな、来るな、近付くな」





 夜の先生は、全然違う。


 ー-優しさの欠片もない冷酷なヒト。




 だけどあたしは知っている。


 あの日の、優しい先生を。

 あの日の、弱い先生を。



 マンションの5階、506号室。

 二人きりの午前3時。


 あたしにだけ見せる、先生のカオ。





 それは……