午前3時、先生のカオ。





 それが何か分からないけれど。



 でも、その声があたしの涙腺を緩ませたのは確か。

 少しだけ、安心した。


 ずっと怯えているあたしを、

 自分を責め続けるあたしを、


 少しだけ、許してもいい気がした。



 『大丈夫』

 あたしが、聞きたかった言葉。

 あたしが、心の底から聞きたかった言葉だ。



「うっ……ぐすっ」




 もしも、もしも、


 貴方を殺してしまったあたしを、

 貴方が許してくれるなら、

 あたしはきっと、楽になる。


 けれど、貴方はこんなあたしを、

 許してはくれないでしょう。


 もう聞けない、貴方の声。

 貴方の言葉も想いも。

 あたしの耳に届くことはない。


 貴方がしたかったこと。

 あたしはきっと、毎日している。


 〝生きること〟


 それを奪ったのは、あたし。