あたしのせい。
あたしのせい。
「ごめんなさいっ……」
平気なフリして日々を過ごしても。
友達と笑い合っても。
心の中までは、嘘をつけなかった。
いつも、黒い感情で溢れかえっていた胸の中が。
助けてって叫んでて。
でも、見て見ぬふりを決め込んでいたんだ。
あの日、あたしが犯した罪が。
ずっとずっと、あたしを苦しめている。
「うん、大丈夫……」
先生はそう言って、腕の力を強くした。
まるで、今離されたらきっと崩れてしまうあたしを、離さないように。
その声は、さっきとは全然違っていた。
いつもの優しい声とも違った。
いつもの、何倍も優しくて、落ち着く声。
でも、心なしか、先生の声は震えていた。
何かが怖いと、
これでいいのかと、
悩んでいるような声だった。
でもそれは、今の状態でも、あたしのことでもないように思える。
もっと違うこと。


