午前3時、先生のカオ。






 あたしのせい。

 あたしのせい。



「ごめんなさいっ……」


 平気なフリして日々を過ごしても。

 友達と笑い合っても。


 心の中までは、嘘をつけなかった。


 いつも、黒い感情で溢れかえっていた胸の中が。

 助けてって叫んでて。


 でも、見て見ぬふりを決め込んでいたんだ。



 あの日、あたしが犯した罪が。

 ずっとずっと、あたしを苦しめている。





「うん、大丈夫……」


 先生はそう言って、腕の力を強くした。

 まるで、今離されたらきっと崩れてしまうあたしを、離さないように。


 その声は、さっきとは全然違っていた。

 いつもの優しい声とも違った。


 いつもの、何倍も優しくて、落ち着く声。

 でも、心なしか、先生の声は震えていた。


 何かが怖いと、

 これでいいのかと、

 悩んでいるような声だった。


 でもそれは、今の状態でも、あたしのことでもないように思える。


 もっと違うこと。