午前3時、先生のカオ。








 こんな雰囲気で言うとは思わなかったなぁ。

 なんて思いながら、息を大きく吸った。



「うん、あたしが言いたかったのは……今日でここに来るのを最後にするってことだよ」


「なん、で?」



 いつの間にかあたし達は向き合う形で座っていた。


 あたしは玲汰先生を真っ直ぐ見つめているが、玲汰先生は珍しく戸惑ったように目を逸らした。




「……あんな噂が流れた以上、もうここには来れないでしょう?……仕方ない、よ」


「……お前は、それでいいのか?」


 玲汰先生は困惑気味に聞いてきた。




「うん……もう、決めたことだから」


 本当は辛いけど。

 辛くて辛くて仕方ないけど。




「そっか……お前が出した、答えなんだな」


「うん」


「なら……いいよ、俺は」



 玲汰先生は少し声のトーンを低めてそう言った。

 だけど玲汰先生は納得してくれたようだ。



 玲汰先生に、言ってしまった。


 だからもう、これで最後だ。

 もう、終わり、なんだ……。