午前3時、先生のカオ。








 玲汰先生はオムライスを食べながらそう言った。

 あたしは驚いて、箸を持つ手を止める。




「えっ……」


「どうせなんか言いたいことがあるから来たんだろ?さっきから挙動不審だし」

 玲汰先生は驚くあたしをよそに、箸を淡々と進めながらそう言った。


 自分では上手くしていたつもりだったのに。

 どうして気付かれたのだろう?



「な、なんで分かったの……?」


「言ったじゃん。挙動不審だって」



 そんなに可笑しかったかな?

 いつも通りだったはずなのに。



「そう……」

 未だに頭の中が混乱しているあたしは、それしか言えなかった。


「ほら言えよ、早く。なんか可笑しいから気持ち悪いんだよ」

 玲汰先生は何を言われるのか分かってないんだろう。

 やっぱり、冷たい。



「……玲汰先生ってやっぱり酷い人だね」


「はっ?」


「最後ぐらい、優しくしてくれてもいいのに……」


「さい、ご?」


 やっぱり玲汰先生は何を言われるのか分かっていなかったらしい。

 あたしが言った〝最後〟という言葉を、驚いたように繰り返し聞いてきた。