いや、教室にいるほとんどの人が、だ。
今日は特別日課で、理科の授業が終われば帰れる。
だからだろう。
みんなから向けられる目が、あたしの心をどうしようもなく痛くさせる。
だけどそんなのお構いなしに、あたしは美和に近づいて行く。
「み、わ……あのさ」
いざ問おうとすると声が震えてしまい、情けなく思えた。
それでもグッと拳に力を込める。
「…………。」
美和はあたしと目を合わせずに鞄を背負って帰ろうとする。
「ま、って」
慌てて美和の腕を掴むが、美和はあたしの手を勢いよく振り払う。
そして美和は、驚いて立ち尽くすあたしを一瞬戸惑うように見た後、走って教室を出て行った。
これで、分かった。
なんとなく、だけど。
写真を掲示板に貼ったのは……
美和、なんだ。


