午前3時、先生のカオ。












 それからあたしは、教室を素通りしてトイレに駆け込んだ。




 色々、いっぱいいっぱいだった。


 平気なフリをしても、やっぱりみんなの視線が痛かったし、怖かった。

 ……美和に無視されていることも。



 何よりも辛いのは、もう玲汰先生の家に行けないということ。


 こんな噂が流れた以上、今までみたいに気軽に玲汰先生の家に通うことは、まず無理だろう。

 それに、玲汰先生にも迷惑かかっているし。


 だからもう、行けない。





 トイレの個室に入ると、あたしはトイレの上に乗って体育座りをした。

 そして膝に額をつけ、ため息を一つ吐く。





「……うぅ。ヒック……」


 自然と、涙が出てきた。




 次は理科。

 つまり、玲汰先生の授業だ。


 みんなの目も気になるし、受けられるわけがない。




 泣きながら、そっと考える。