午前3時、先生のカオ。









 校長室のドアが閉まり、あたしと玲汰先生はドアに凭れかかった。







「……なんとかセーフっ」

 とか言いながら柄にもなく笑う玲汰先生は、もしかしたら学校のキャラのままなのかもしれない。



 あたしは俯いて黙ったまま。


「っていうか、おじさんは酷いだろ。まだ、26だぜ」

 玲汰先生がいつになく必死に話しかけてくるが、それもスルー。





「……玲汰先生らしくないよ」

 やっと出た言葉は、それだった。


 その言葉を聞いた玲汰先生は少しの間を空けて、

「……どうすんだよ、お前。俺はいいけど、お前は色々とあるだろ。ほら、みんなの……」


「分かってる」



 あたしは玲汰先生の言葉を最後まで聞かずにそう言うと、ドアに凭れている背中を起こして歩き出そうとする。



「なにを分かってるんだよ」


 玲汰先生はそう言いながらあたし同様背中を起こすが、あたしは玲汰先生の問いかけには答えず、そのまま歩いて行った。