校長があたし達をとめた。
あたしは校長を見ていたため話すのを止めただけだけど、玲汰先生は顔を校長に向け、姿勢も正した。
「……よく、分かった。宮城先生は真面目できちんとした教師だし、林田さんも真面目な生徒だ。……それに、二人は仲が良さそうに見えないしな。二人を信じよう。これは、単なる噂だ。しかし、もう一度こんなことがあったら……次は容赦しないぞ」
「「はい」」
校長は半ば無理矢理に納得し、そう言った。
「では、今度集会を開いて噂だということと犯人を捜すことを生徒に伝えますね」
学年主任はそう言いながら手帳を取り出して何やら書き出す。
本当にこの人仕事が早いなぁ……なんて思う。
「じゃあ、もう行っていいぞ」
校長がそう言ったので、あたしと玲汰先生は校長室から出て行った。
ーバタンッ


