どうして……?
「美和……」
あたしは美和を、ただただ見つめていた。
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昼休みになって、教室にあるスピーカーから音が鳴る。
「2年3組、林田千夏。2年3組、林田千夏。至急、校長室まで来なさい」
騒がしかった教室が、一瞬にして静まり返った。
……校長室。
この前行った進路相談室よりも、もっともっと重みのある部屋。
重大な事件が起こったり、すごいことをした人だけが呼ばれる部屋。
理由は、分かっている。
あたしは食べかけの弁当を袋にしまい、ゆっくりと立ち上がった。
みんながあたしが動く度に見てくる。
痛い視線を背に、あたしは校長室へと向かった。


