教室に着いても、やっぱり。
クラス中からこれでもかという程の視線を浴びる。
だけど、あたしには美和がいる。
美和は昔から、あたしのことを信じてくれていた。
中学の時、人気の男の子と付き合っているとかいう噂が流された時だって、美和はあたしを信じて一緒にいてくれていた。
……女子たちには睨まれていたけど。
でもその男の子とは話したこともなくて本当に単なる噂だったし、結局、自然と噂は薄れていったんだけど。
今回も、きっとそうだ。
美和は、大丈夫。
自分の席に鞄を置くと、すぐさま美和を見つけ、そちらに歩いて行く。
「みーわっ」
そう声を掛けるが……
美和は一度振り返りバツが悪そうな顔を見せた後、すぐにあたしに背を向けて他の女の子の所に行ってしまった。
「えっ……」
驚いた。
美和が、あたしを避けたのだ。
初めてのことでつい、泣きそうになる。
……親友、なのに。


