午前3時、先生のカオ。









「ちょ、おまっ」


「……うぅ」


「え、泣いてんの?」


「ヒック………」


「…………。」



 玲汰先生に会ったら、玲汰先生の体温に触れたら。

 さっきよりも涙が溢れ出てきてしまった。



 玲汰先生の質問に、言葉ではなく泣いて肯定したあたし。


 玲汰先生は少し考えるように黙った後、

「……入れよ」

 と言った。



 でもあたしは、玲汰先生の服をギュッと握りしめたまま、離れようとしなかった。


 ……離れたくなかった。





「……あのさ、」


「………ぐすっ」


「……あー、もうっ」


 玲汰先生は何かを切らしたようにそう声を上げると、

「……早く落ち着けよ」

 と言いながら、あたしをギュッと抱きしめた。




 驚いて、少し肩が跳ねる。

 だけどすぐに落ち着いて、あたしは体の力をそっと抜いた。