午前3時、先生のカオ。







 リビングには、

 少し大きめのテレビが一台、テレビ台に乗っている。

 あとは、小さいテーブルが一つ、長いソファが一つ。

 奥に、一つだけドアがあった。


 ……以上。


 片付いているからか、生活感が全くない。


 けど、黒で統一されている部屋は、カッコいいし、清潔感がある。




「……先生、ここに住んでるの?」


 標識は【宮城】だったけど、住んでる気配がなさすぎる。



「なに言ってんの?当たり前だろ」


「生活感ないんだけど……」


「男の一人暮らしなんてこんなんだろ」




 先生はそう言うと、あたしを避けて、リビングを通ってどこかに行った。



「……ぶぉぉぉぉぉ」


 換気扇の回る音が聴こえた。


 ……多分、先生が行ったのはキッチンだろう。



 あたしの足が、自然と先生の居る方に歩いて行った。



「……なんだ?」


 先生は、換気扇の下で煙草を吸っていた。