午前3時、先生のカオ。







 今まで抱えてきた苦しみを、この気持ちを、壊されるような気がして。

 あたしは、楽になってはいけない。



 だから、そんなこと言わないで。


 夏希、貴方はあたしを恨まないといけないのよ。





 夏希があたしに手を伸ばす。



 駄目。


 そんな綺麗な手で、あたしに触れないで。

 そんな綺麗な瞳で、あたしを見ないで。




 あたしの身体に夏希の手が触れようとした瞬間、あたしはその手を払った。




「や、めて……こんな言葉、欲しくない。思ってもいないことを、言わないで。」


「お姉ちゃん、違うよ。あたしは……っ」


「駄目。お願いだから、止めて」



 あたしの頬に、涙が伝った。



「っ……」

 夏希の手が、払われたまま止まっている。



「夏希、あたしを恨んで」


「嫌だよ、そんなの」


「駄目、あたしが殺したのよ」


「だから、違うって」


「そうなのっ!!」