午前3時、先生のカオ。







 まるで、仲が良かったころのあたし達のように。

 穏やかな時が流れていく。


 それが、怖かった。





「……そうだ、お姉ちゃん。今日はね、お姉ちゃんに言いたいことがあって……」


 困惑しているあたしをよそに、夏希が嬉しそうにそう言いながら、あたしに近づく。


 なにがどうなっているのか、この前とは全く違う夢に驚きながら夏希を見つめた。





「あたしが死んだのはね、お姉ちゃんのせいじゃないよ」



 ードキッ


 胸が重く痛く、脈を打つ。




 止めて。


 心の中でそう呟いた。




 あたしのことを恨んでいるんでしょう?

 嫌っているんでしょう?


 こんな気休めの言葉なんて要らないよ。

 優しい言葉を、掛けないで。




「確かに、お姉ちゃんのために死んだ。でもね、それはあたしの意思。お姉ちゃんはなにも悪くない」



 ただ、怖かった。


 最低なあたしを、夏希が、あたしを恨んでいるはずの夏希が、優しく宥めるのが。