午前3時、先生のカオ。











 またあたしは、暗い、暗い、闇の中にいた。





 灯りもない真っ暗闇を、彷徨うように歩いていた。




「……お姉ちゃん。千夏お姉ちゃん」


 これもまた、懐かしい声が後ろから聞こえて、あたしは勢いよく振り返った。


 その瞬間、眩い光に包まれ、空間がぐにゃりと歪む。




「っ……」


 次に目を開けると、そこにはやっぱり。



「なつ、き」


 夏希が微笑みながら立っていた。


 そしてやっぱり、あの日と変わらない綺麗な白いワンピースに身を包んでいた。





 ああ、あたしはまた、夏希の夢を見ているのか。

 一瞬にして、そう悟った。




「……お姉ちゃん、何を迷っているの?」


「……へっ?」



 だけど夏希が口にしたのは、この前とは違うセリフ。


 優しい、穏やかな口調だった。