午前3時、先生のカオ。






 家の前とは違い、玄関は結構広い。

 しかも、綺麗。



「おい、上がれよ」


「あ、うん」



 ちょっと家を観察していると、先生にそう言われ、あたしは靴を脱いで、家に上がった。

 振り向いて、靴を脱いでいる先生を見る。


 先生は、こちらを見ずに、


「まっすぐ行ったところがリビングだから。先、行っとけ」

 と、言った。


「はーい」


 あたしは先生から目を離し、前を見る。

 ちょっと奥に、ドアがあった。


 ここかな……?

 あたしはそこに向かって歩いて行った。



 この家、白いなぁ。


 壁紙が白で、余計に綺麗に思える。



 ドアの前まで来たあたしはドアノブをひねった。

 そして、リビングらしき部屋に入って行く。


 玄関の方から、先生らしき人の足音が聴こえてきた。


 と同時にリビングの中を見たあたしは、驚いて固まってしまった。

 だって、だって……



「なに、これ……」


「うわっ、そんな入口に立ってんなよ」



 そう、リビングに入ってきた先生は言ったけど、仕方ないと思う。