……先生の目かい!


 ああ、疲れる。

 なんか、この人おかしい。



「でも、あたし言っちゃうよ!?先生の素顔!」


「ああ、言えば?でもまぁ、俺の言うことの方が信じてもらえるだろうけどね。お前、おかしいって言われるんじゃね?」



 先生はそう言う。

 あたしはなにも言い返せなくて、少しイラついた。


 だって、多分、先生が言うとおりだから。


 あたしが理解するのに時間がかかった位、先生はキャラをすごい作れてる。

 今でも、この事実を信じられないくらいだ。

 言ったところで、あたしがバカにされるのは目に見えてる。



 冗談のつもりで言ったのに、こんな返し方されるなんて……。

 少しショック。





「……じゃあ、帰るぞ」


 先生はそう言うと、歩き出す。



 そんな先生を見てあたしは、我に返った。


 ダメだ。

 帰っちゃ、ダメ。



「ま、待って!」


 あたしは先生の腕を掴んだ。



「あ゛?」