午前3時、先生のカオ。









 それこそ、違う。


 あたしはただあの場にいたわけではない。


 夏希を『死ね』と言いながら首を絞めていたのは、あたし。

 醜い嫉妬を浴びせたのは、あたし。


 夏希が死んだ原因は、あたしだったの。



「……違うよ。本当に、あたしが殺したの」


 ぐっと、唇を噛み締めた。


 あの時あんなことを言わなかったら、夏希は今も無邪気な笑顔をあたしに向けていたはず。

 あの時あんなことをしなかったら、夏希は今もここにいたはずなんだ。


 後悔の渦に、あたしは呑み込まれてしまって、息ができなかった。

 抱えきれない想いが、勝手に溢れ出した。



「……ねえ、知ってる?夏希が、死んだ理由」


 俯いたまま、静かに口にする。


 父も母もその言葉を聞き戸惑ったように黙ってしまい、時計の針の音だけが妙に煩く聴こえる。


 そっと、息を吸い込む。

 夏希が吸えない、空気を。



「……あたしがね、『死んで』って言ったからだよ」


「「っ!」」


 そんな、声にもならない音が聞こえた。

 母が、手で顔を覆うのが見えた。



「う、そ……だろう?」

 父の困惑したような声に、首を横に振った。