『お姉ちゃん、なに作ってるの?』
小学二年生。
まだ、仲がいい姉妹だった頃。
夏希が笑いかけてきた。
あたしも笑顔で返す。
『カレーだよ』
『わーいっ!お姉ちゃんのカレー、夏希だーいすき♪』
夏希があたしにぎゅっと抱きついてきた。
『わぁっ!危ないよ』
『ごめんなさーいっ』
あたし達は、それだけのことで笑い合った。
『でもね、お姉ちゃん』
『ん?』
夏希が隣で照れたように笑って、
『お姉ちゃんが作るカレーより、お姉ちゃんの方が大好きだよ』
って言った。
すっごく嬉しかった。
だからあたしも、
『千夏も、夏希が大好きだよ。』
心の底からそう思っていた。
夏希が大好きだった。
一番、大切な人だった。


