結局彼との関係は長くは続かなかった。

私はこの時からだろうか。

誰も信じれなくなっていた。

友達も

親も

男も

どうせみんな離れていく。

なら、

深入りしないのが一番だ。

アイツとの関係に自分の中で少しずつ整理というか、

開き直りみたいなことが出来た。

アイツは周りにいい顔をして

イライラする日が数え切れないほどあった。

私に対して親として怒っている時。

アイツの友達に対して浮気はダメだと怒っている時。

アイツが偉そうに言えることなんて

なに一つ無いはずなのに

人間性を疑うだとか

お前はこれだからダメなんだとか

私に言う全ての言葉をそのまま返したいくらい

アイツは正論を言う。

時々アイツは二重人格ではないかと疑うほどだ。

私は本当アイツが大嫌いだ。

死ねばいいと思うことなんて何度もある。

普通に親としてお父さんとしてならきっと一度だって思わなかっただろう。

アイツにむしゃくしゃしてる時は決まって思うんだ。

なんでお母さんはアイツを選んだんだろうと。

なぜ他の男じゃ無かったんだろうと。

お母さんに当たることもあった。

直接なんて言えないが…


だってお母さんが好きだから…

そんなこと口が裂けても言えない。

言わないんだ。

友達の家族や見知らぬ家族を見ると

本当に羨ましくなる。

私もあんな家族になりたかったなぁ

親に反抗とかしてたんだろうなぁ

って考えてしまう。

友達は

うちのお父さんウザいだけだよって

私の家族を見て

いいじゃん。仲良いしお母さんとお父さんもラブラブだし。

これは見せかけだけなのに…

誰にもわからない程…

うちの家族は円満だった。

こんな家族なら壊れればいいのに…