いきなりこんな風に言われたって、信じてなんてくれないよね。
でもね、本当なんだよ?
「あの…さ」
「…?」
首を傾げてみると、
少し、顔を赤らめながら前髪をいじるけい。
「それってさ、俺ら両思いってことだよな?」
改めて言われるとやっぱり照れるなぁ……。
でも、けいはまだ私のことを好きでいてくれたんだよね。
そう思うと嬉しくて仕方なかった。
コクコクと頭を上下に振ると、
「はるな……
俺のものになってくれますか……?」
と、少しぎこちなく聞かれた。
「うん……もちろんだよ!」
そう言うと、2人で嬉しそうに微笑んだ。
やっと、この時がきたんだ……!
やっと、やっと両思いになったんだ。
早く、あさみたちに報告を……
ハッ……!!!
「やばい、どうしよう…」
「どうかした?」
「友達待たせたままだった!」
「あー、俺もだ」
うぅ……名残惜しいけど、
あさみたちも心配してるだろうし……
早く戻らないと!
「私、ちょっと戻るね!」
急いで戻らなきゃ!
ダッシュで走ろうとした私の手を掴んで、「待って」と言われた。
「え?」
「この後さ、一緒に回らない?
もう少しだけ、一緒にいたいんだ……
ダメ、かな?」
口を手で抑えて言うけいは、顔を真っ赤にさせていた。
「ううん!ダメじゃない!私も一緒にいたいもんっ!」


