「よろしくね」
大槻先生はいつもの優しい笑顔を私たちに向けた。
やっぱ格好いいな……。
「花、見つめすぎ」
「え?」
亜美子に耳元で言われて顔が熱くなる。
「高梨、大丈夫か~?」
って、おじいちゃん先生に笑われて尚更恥ずかしくなった。
大槻先生だけはなんのことだかわからないのか、キョトンとした顔してる。
先生って鈍感なのかな?
「じゃあ補習は来週から始めるから忘れるなよ。もし来なければ校内放送で呼び出すからな」
「それだけは絶対に嫌です!!」
私の言葉に亜美子も大きく頷く。
来週から補習なんて……。
本屋さんに行く時間が減っちゃうじゃん!
「はぁ~……」
ため息が止まらない。
「なんだ高梨、単位は要らないと?」
「いえ、喜んで補習を受けさせて頂きます」
「うむ、よろしい」
私とおじいちゃん先生のやり取りに、亜美子と大槻先生は笑ってた。
まあ、大槻先生とだったらいっか。
優しいし、わかり易いし。
それから本屋さんに行かないまま、一週間が過ぎた。


