「みなみな…」
咎めるような、悲しいような、複雑な表情であたしを見つめる亜子。
「それより亜子、今日はどんな感じにしてもらうの?」
「ミルクティー系のカラーなんか亜子っぽくていいと思うけど。」
「そうですね。」
「カーリーなパーマも似合いそうですよね。」
「そうですかぁ?」
大橋さん、と先程声をかけてくれた高科(たかしな)さんも混ざって話題が変わる。
「んーでも今日はパーマの予定じゃなかったからあまり時間ないしなぁー。」
「それは残念ですね。」
「次の機会にでも任せて頂ければ最高に可愛くさせて頂きますよ、大橋さんが。」
ニッコリ笑って高科さんが言う。
信頼しているからこそなのだろうが、人任せな感じと彼の可愛さに笑みが零れる。
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