少し歩いて、私の行きたかったところに行った。 「ここって……」 こうちゃんが猫の時助けてくれた道路。人間の私を見つけてくれた木。私を逃がした歩道。 「こうちゃん、覚えてるかなぁ」 こうちゃんの手を離して少し歩く。 こうちゃんは立ち止まったまま。