今日、私を認識出来る人が一人居なくなった。


あと1日で亮介にも私は見えなくなってしまう。


……怖いよ。


……一人ぼっちになるのは…、嫌だ。



その夜、亮介が帰ってきてドアを開けた瞬間にひなが亮介の胸へと抱きついたのは、そんな思いが溢れでたから。


カチカチと進んでいく時を刻む音は止まることがなく、いつまでもひなの頭の中で響き続けた。




あと1日で、


……ひなの存在が消える。