明はどちらかと言うと引っ込み思案というやつだと思う。だからこそ、自分の意見がなかなか言えない。
そこが良い所なのだが、自分でそんな所が嫌だったのだろう。
だからあんな言葉を言われたのだと思う。
ただ、梓に聞いた話だと高校卒業と共にビックリする程のイメチェンをしたらしく、明だと気付かない位だと仲良し8人組で集まる前の日に電話で話していた。
きっと、自分の中の何かにふっ切れたのかな…と思っていた所での今の状況だ。
結局、私は明のイメチェンした姿は見れていないんだ。
あれ?……本当に、……見てなかたっけ?
ズキッとひなの頭が痛む。
一瞬だけ頭を過る黒い靴。
これって……。
そう思った所でひなの視界に綺麗に芝生が轢かれた庭に映えるクリーム色の壁の洋風な家が目に入った。
「あっ、あれ!あのクリーム色の壁の家が明の家なの!」
「そっか。じゃあ、ここからは俺の番だな」
歩くスピードを少し速めた亮介の後ろにひなが続く。
ひなの声は相手に聞こえない。そうなると、必然的に亮介が話を聞いてくれるというやり方しか出来ないのだ。
「ゴメンね。亮介は明の事覚えてないから、見知らぬ人の家にいきなり行って話を聞かなきゃならなくなってて」
「その為の俺だろ!」
眉尻を下げるひなの頭に亮介の手が乗り、くしゃっとひなの髪を乱す。
亮介の手が頭にふわっと乗る瞬間が好きだなぁ…なんて思ってしまったひなの頬は一気にピンク色に変化した。
ひなの視線は亮介へと向いていたが、亮介の目線は明の家へと向いている。
その亮介の目がカッと見開かれた。


