次に優が目覚めたときには、優子の姿も優香の姿もなかった









私がいなければ、あの人は



お姉ちゃんに







「大丈夫ですよ?」




「あなたのお母さんは、違う施設で過ごしています。」






「あなたのお姉ちゃんは親戚の人に引き取られました。」









じゃあ、私はもういらない




生きていなくてもいいんだ






私は、生きることをやめた










何も食べない、何も聞かない、何もしない、何も感じない









今の音なんだろうとか、あれが食べたいなとか







思わなくなった






感情がなくなった






ロボットみたいだ





お姉ちゃんが現れるまで、一年くらい



ずっとそのまんまだった











『あれが、ゆう?』







『そうだよ』







『ゆうー!!』




笑顔で手を振る姉の姿に