「お母さん…」
夜8時にお母さんが帰り、あたしは勇気を出して言った
「ん?どうしたの?」
「あたし…妊娠してた」
しばらくあたしとお母さんだけの静かなリビングに沈黙が続いた
「あたし、この子産みたい!産む!」
するとお母さんは
「相手は裕真君よね?」
と言った
「裕真だよ」
「…病気は?」
「今日裕真と行った」
「そう…大変だったでしょ?」
お母さんは焦る様子もなく、落ち着いていた
「うん…大変だった」
「裕真君は、何て?」
「産んでって言ってくれた」
「そう…なら良かったわね
お母さんも応援するわ…」
いきなりの返事にあたしはびっくりした
「え!?お母さん怒らないの!?」
「お母さんもね…早いうちに真耶を産んだの…」
そう思えばお母さんはみんなの親より若い
「お母さんも18歳…高校生3年生であなたを産んだのよ…大変だった…いろいろとつらいこともあったわ…でも、後悔はしてない。だって真耶はお母さんの大切な子で希望をくれたわ。だから真耶の気持ち少しわかる。悪いことは言わない。お母さんは応援するわ」
あたしは泣いていた
そしてあたしは何があっても 産む って決めた
