こんな感情を抱くだなんて思ってもみなかった。
恋愛感情だなんて馬鹿馬鹿しいと思って生きてきた私に、正樹はたくさんのことを教えてくれた。
人を好きになる喜びは、人を愛する喜びは、何よりも幸せなこと。
「ま…さき…」
お願い、私のこと一人にしないで―――
もう今さら一人だなんて嫌だよ。
ましてや正樹がいない日々なんて、どうやったら想像がつくの?
私の中に爪跡を残しておいて、そんなのってないじゃない。
いなくならないで。
両親やマスターのように去らないで。
「傍に…傍にいて…」
私は声を押し殺して涙を流した。
自分を抱きしめるように小さくなって泣いた。
無情にもテーブルの上にずっと置いてある正樹へのクリスマスプレゼントが、余計私を追い詰める。
正樹にとって私は何だったの?
2番目の女?
からかい半分の女?
ゲーム感覚の落とすような女?
全部、嘘…?
「……っ」
そんなことないよね。正樹はそんな人じゃない…よね。
正樹にただ会いたくて。
正樹の温もりがただ恋しくて。
もう私の中は正樹でいっぱいなんだということを知った。

