「———とは言ったものの…」
信じるって何をどう信じるの。
形がないものを手探りで探していくことは難しい。
あれから数日が経ち、明後日に迫ったクリスマスイブ。
さらに言えば、あの日以来正樹とは顔を合わせることはなくここまで来てしまった。
【しばらくコンビニ行けそうにない。仕事が立て込んで残業続きなんだ。
紗子に会いたくてしょうがないけれど、仕事をさっさと片付けて、1日でも早く紗子の元へ駆けつけるよ。】
先日そんなメールが届いた。
「……。」
頭の中は嫌な方へ、嫌な方へ考えが偏る。
本当に仕事なのだろうか?
私のことなんてもうどうでもよくなったのではないか。
あの人と―――いつの日か見た綺麗な女の人と過ごしているのではないか。
「馬鹿みたい…」
本当に、馬鹿みたい。
ストーブの前でホットミルクを飲む。
そして目の前のテーブルの上には、クリスマス仕様にラッピングされたプレゼント。
この間、街で正樹に買ったクリスマスプレゼント。
何を買ったらいいか分からなくて、定番と言えば定番のマフラーを買った。
普段なら出さない、ちょっとだけ背伸びをした金額。
正樹に似合いそうな、落ちついたグレーのマフラー。
喜んでくれるかな。
そもそもこれを正樹に渡すことは出来るのかな…
寂しいような切ないようなそんな気持ち。
こんなにも変わってしまった自分に、正直ここ最近は戸惑うばかりだった。

