『日向!!
おまえちょっとこい』
『はい…』
あーあ…交代だよな…
せっかく今まで努力してきたのに
試合でなにもできなかったら意味ねぇじゃん…
『足、みせてみろ』
だけどそんな俺に言われたのは
誰にもいってなかったことだった
『え、なんで…』
『いいから』
『はい…』
潔く右足を見せる
『…っ!!』
痛めてたところをさわられて
思わず顔が歪む
『あのな…ここまでなる前に
俺か、他の部員に伝えとけよ』
『…すいません』
たしかに。
もっと早くにいえば、痛みもさほどでなかったのかもしれない
だけど、それは絶対嫌だから
『とりあえず、テーピングはしといたから、
これであともいけるな?』
『はい…
…??
あれ、俺交代じゃ…』
『したいならさせてやるけど?』
『っ出たいです!』
『だろ?
…取り返してこい!』
『はい!!!』
