そう。その理由はただひとつ
きっと、樹を待ってるんだろう
好きな人にまっすぐすぎる彼女
いつもすきだと伝えて、その大きな目、いーっぱいに樹だけを写す
『はぁ……』
どこからともなく聞こえるタメ息
そう。初めの頃は大変だった
クラスのアイドルとして追っかけ回されていたから
それがいまとなっては、ひとりの恋する女の子。
……な、はずなんだけど、アイドルであることは変わらないみたいだ
まぁ
おれは、美妃一筋だし、好きな人に対する気持ちはぜーってぇ負けない
『結羽。なに一人でガッツポーズしてるの?』
『なっ!美妃!これは誓いのポーズ!ぜってぇ負けねぇ』
『意味わかんない』
『結羽くん大丈夫?笑』
とほほほ……
