True Love




そんな12日の夜のこと。


樹side


あれ……ここ……。

見渡す限りなにもない空間。

右も左もわからない。

『……樹』


どこかで聞いたなつかしい声。


『……樹。』


その瞬間目の前に現れた人影。


覚えてるよ……

忘れるわけないじゃん。


『……母さん……父さん……』


『ひさしぶりね。樹。
またあえてすごく嬉しい』


そういって母さんが笑う


『まったく……すっかり大きくなって。』

そしたら父さんも笑う。


『そりゃ……おおきくもなるよ……
二人とも急にいなくなるから。

……ほんとに。
急にいなくなったりするから……』


すこし目を閉じればいろんなことを思い出す。

いつも笑顔だった二人。

そして、妹ができてすごくうれしくて。

だけど、桜が一才になったあとすぐに
ふたりとも旅立ってしまって。


そのときの気持ちもすべてわすれてない。

いや、忘れられない。


『ごめんね樹。』


そういいながら抱き締めてくる。


『あいかわらず小さい……』


『樹はおっきくなったね。
……さ。もう桜のそばに戻ってあげて。
あのこ、きっと一人で泣いてるから。』


『ほんと。母さんににて寂しがりやだから。
それに。樹のこと。大好きだろうから』


そういって頭にてをおいてくる父さん。

あぁ、、しばらくこのぬくもりともお別れか……

けど、桜がいるから。

大切な家族がいるから。

だから……


『……そろそろ戻るよ。
ふたりとも、げんきで。』


うすれゆく意識のなか

『『樹。ありがとう。大好きだよ』』


そんな声が聞こえた。



ありがとう。

きっとおれが桜を守るから。

だから、安心しててな。