美妃side
心配になって結羽の顔をみると
少し寂しそうな顔をしてた
『朝も真剣に朝練出てた、
もちろん放課後も。
ただ、そのあと、ギリギリまで自主連して、
帰った後も家でおそくまで練習してたらしいんだ
ろくに休む時間とらなかったからさ…』
…やりすぎだよ
私だってそこにいたら止めたくなる
『…でもあいつ。
先生にやすめっていわれても
全く聞き入れなくてさ
おれも止めようとしたんだけど…
…俺の声じゃ届かないみたい…』
小さく笑ってる結羽だけど
その顔はすごく悲しそうだった
『叶多はさ、わかってるみたいになんにも言わなかった
あいつのこと
誰も止められないのかも』
『そんなことない』
『え?』
『…一人いるとおもう』
そう、あのこなら
止められるかもしれない
『結奈なら』
わたしがそのつづきをいおうとしたとき
『それがね
…結奈にだけは言わないようにきつく言われてるんだ』