誰が何を聞いてもごまかし続けられた。

気がついたら
放課後。



『結奈、叶多、結羽、美妃。
ちょっと。』

けんちゃんが私たちを呼ぶ


日向はというと
ずっと外を眺めて、今までにないほど寂しそうで、どこか辛そうな顔をしていた。


『どうしたのけんちゃん』

叶多が聞く、

『……お前らから日向の話聞いてやってくれないかな。
俺らみたいな教師より
仲の良いお前達のほうが
日向も話しやすいだろうし』


けんちゃんもまた寂しそうな顔をする


『……うん。』


『頼むな!』

私たちが聞かないと。

このままはぐらかされるわけにはいかないから。