アルカリ性涙






「一緒に帰ろうか」


















「え?」



















「外はもう暗いし...ね?」

















「そ、そうだね」

















「よしっ」














「でも、稲元くん家、反対方向でしょ?」

















「え...一緒だよ?」














「うそ、この前は反対側から帰ってた」




















稲元くんは「うっ」とうなって、




















「ばれたか...ま、送ってくんだけど」

















「わ、悪いって!」















「大丈夫、大丈夫。てかこのまま帰すのはだめだから」











頑として話を聞いてくれないので、


















「..わかった」




















そういってしまった。