って、あれ…… ″美味しそうな血の匂い″…? 今まで人の血を美味しそうだなんて感じたことないのに… 忌々しい...誇り高き純血種が人の血の匂いに当てられるなんて絶対にあってはならない ギリッと左拳を握りしめる...血が滲み出ているような気がした 「ねぇ、君…大丈夫?」 「大丈夫…問題ない」 再び声をかけられて我に返り、心配そうに彼は私のことを見つめていた …人間の血の匂いに当てられてしまうなんて、一体どうしてしまったのだろうか?