「なっ!」
「なんですか?」
奏はまた微笑んだ。
「な、なにがしたいんですか…」
り、理解ができない。
「ただのお返しですよ。では、私は帰ります。」
「は、はぁ。」
「さようなら、桜木さん?」
奏は一礼をしたあとメガネをかけ、
図書館を出た。
「………」
な、なんだったの…!
初対面だよね!?初対面!!
トップ男子よね?真面目よね?!
「はぁ〜。疲れた」
柚華は床にへたりと座り込んだ。
「…思い出すだけで、恥ずかしい」
和泉 奏さん…。
あの人は一体何者なんだろう。
ガラガラー。
「ゆず〜?いる〜?」
はっ!!
「みぃちゃぁぁぁぁん!!!!」
柚華は叫ぶと美琴に抱きついた。
「ど、どうしたのよっ」
「図書館疲れた!もう来ない!」
「…そんなに暇だったのね」
「違うんだよ〜!!」
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「……ってのとだったのよ」
「へぇ。あのトップ男子がねぇ〜。」
柚華は美琴と図書館を出て
帰り道を歩いていた。
「今のガリ勉は理解できない!!」
柚華は少しむすっとした。
「でも、意外ね。」
「どこが?」
「見た目とても硬派そうだし、そんな事をする人にはみえないっていうか。」
「私もそれ思ったよ!なんか、あの時が嘘みたいだよ…」
「あの人を忘れられないの!!」
「いや、本当に違うから!」
美琴はふざけながらいった。
「でも、あの人メガネ外したら絶対美形パターンだし、いいんじゃない?」
「いや、あんな女慣れしてそうな偽り男絶対に嫌なんだけど。」
「うわぁ。凄い言われよう…」
「別にいいでしょ!」
図書館にいかなければ、あの人に
会うことはないし、関わることもない。
最初で最後の出会いだわ!
柚華はスッキリした顔で歩いた。

