カチカチカチー…
静かな図書館からは時計の音が
大きく響く。
…気まずい…!!
いくら真っ正面にいないとしても
この広い図書館のなかで2人で、
そして、さっきのとても気まずい会話を
したから余計…!
「…おい!」
「…はいっ!!」
いきなり和泉さんに話しかけられたから
声裏返った!!!
…恥ずかしい。
「なんで、そんな隅にいるんだ」
「…えっ?」
あー、まだ私入り口の近くにいた。
「いやぁ〜。どこに座ったらいいか…」
「…こっちにくればいいだろう」
ハードル高っ!!
「い、い、い、いえっ!私はやっぱりここで大丈夫ですっ!!」
「こっちにこいといっているんだ」
…強引。
「…はい」
これで断れない私もだめだなぁ。
ストンー。
柚華は奏の真っ正面に座った。
真っ正面にトップいるんですけど。
気まずい!!
さっきより何十倍も!!
「貴女、名前は?」
「…桜木 柚華です。」
「…柚華」
「…っ!!////」
不意打ちっ…///
「なんで、下向いたんだ?」
「いっ、いえっ!別に!」
「…具合悪いのか?」
奏は柚華の顔を覗くように見た。
バッ!
柚華は慌てて顔を伏せた。
「…?」
奏は不思議そうに見た後、体制を直した
…この人、無自覚だ。
柚華はこの瞬間、理解した。
何か、話題を振らないとっ!
「…あの、和泉さん!」
「なんでしょう?」
「…図書館好きですか?」
「まぁ、好きですよ」
「「………。」」
続かない〜。
「さんづけ…」
「え?」
「さんづけをやめてほしいのですが。」
「えっ、じゃあ、何て呼べば…」
奏は椅子から離れ、柚華のほうに向かう
そして、柚華の前に立つ。
「…えっ…」
そして、奏は柚華の肩を掴んだ。
かっ、顔が近い…////
「かっ、か、」
「…はい?」
「か、奏って読んでくれっ…」
そう言うと奏は下をふいっと向いた。
「…て、照れてます?」
「べ、別に。」
下を向いている和泉さん。
…確実に照れてるよね。
自爆してる。
…可愛いな////
よし、意地悪してやろう。
柚華は下を向いている奏の
耳にそっと口を近づける。
「……奏っ」
「………っ!!!/////」
柚華は小さな声で奏の耳元で
囁いた。
「呼びましたよ!奏さん!」
「〜っ…////」
奏は耳まで真っ赤なくらい照れていた。
「奏さん結構自爆ですね!」
柚華は楽しそうにいった。
「そ、そういうわけではなかった!」
奏は焦って言った。
「そうですかっ!」
「………」
奏は急に豹変した。
「……?」
奏は下を向くとメガネを外していた。
「…どうしたんですか?」
「柚華」
「は、はいっ」
奏は柚華に近づき髪を持ち上げた。
「な、なんでしょうか…」
「…柚華の髪、綺麗だな」
「…っ!!////」
「チュッ」
「…っ…!!!!!//////」
奏は柚華の髪にキスを落とした。
「…フフッ。」
「…なんで笑うんですかっ!///」
「…お返しだ」
奏は柚華を見て微笑んだ。

