考え事をしながら歩いていたせいか、気付かない内に、家に着いていた。


「じゃーねぇ」


アタシの家と、林檎の家は隣。


「うんっ!バイバイ…」

―バタンッ!

林檎が家に入った。

(ポスト…)

―ドクン、ドクン、ドクン…。

心臓が五月蝿い程に鼓動を打っている。
アタシは震える手でポストを開けた。